ミツバチを飼う 『養蜂』

「養蜂」とはミツバチを飼うことをいいます。その「養蜂」を仕事としている事を「養蜂業」といいます。ミツバチを飼育し、蜜の採取をする仕事です。ミツバチの巣からは、ハチミツだけでなく、花粉、蜜蝋、プロポリス、ローヤルゼリーなどが収穫されます。

日本にいるミツバチは、セイヨウミツバチとニホンミツバチの2種類といわれていますが、蜜を採取するために養蜂で飼っているミツバチは、一般的にはセイヨウミツバチです。セイヨウミツバチは巣箱に定着してくれるので、飼いやすいのが特徴です。そのため、私たちが日常的に食べる蜂蜜は、ほとんどがセイヨウミツバチが集めたものです。

セイヨウミツバチは、普通木で出来た角型の巣箱で飼われています。1つの巣箱の中には、10枚くらいの木の枠で出来た巣板が、ミツバチが動くために必要なわずかな間隔を空けてぎっしりと入っています。

1枚の巣板には、ミツバチが作った数千個もの六角形をした巣房が、背中合わせに並んでいます。1つの巣箱の中には一つの家族が暮らしており、家族は多い時には数万匹ほどにもなります。

ミツバチは、1日に何度も野原などで花の蜜や花粉を集めては巣箱に戻ってきて、巣箱の中にある、巣板の巣房に蜜や花粉をそれぞれ貯蔵します。


『養蜂』一年のながれ

1月・・・貯蜜さえ充分ならば手入れの必要はありません。養蜂書等により基礎研究をしましょう。養蜂具の補充・点検・修理の要否を調べ、万全の準備をしましょう。

 

2月・・・貯蜜の少ない群には中旬よりそろそろ給餌をします。弱群は採蜜に間に合うように合同し強化を図りましょう。巣礎枠などの準備をします。

 

3月・・・蜂群と気候の様子に注意しつつ越冬態勢を解きます。給餌として糖液、花粉を与えて育児に勤めます。九州等暖地では菜種の盛りとなります。

 

4月・・・菜種、さくら、たんぽぽ、桃、梨、れんげ等が次々開花し、蜂群の成長は目覚しくなります。蜂の増加に伴い、秋に抜いた巣や、巣礎枠組立完成品を挿し継箱をかけます。暖地では分蜂の注意も必要です。

 

5月・・・れんげ蜜の採集期です。巣門をいっぱいに開けて蜂の活動をしやすくします。
採蜜、巣盛り、分蜂処理、転地準備等、一番忙しい月です。

 

6月・・・みかん、アカシア、とち。北海道では菜種、クローバーの時期です。転地養蜂家は現地に移ります。定地家は越夏準備をします。弱群や空巣脾は巣虫に注意します。無駄巣や蜜蓋が貯まるので製蝋します。

 

7月・・・炎天下の巣箱には日覆をしてあげて下さい。貯蜜不足に注意します。
北海道等涼しい土地はシナの時期です。採蜜、王乳取り、造巣等忙しい時期です。

 

8月・・・暑気の強い土地ではなるべく休養させます。秋の育児を進めるため、貯蜜の少ない群には給餌を行ってください。スズメバチの来襲に備えて、スズメバチ捕獲器のご準備を。不良王はこの時期までに取り替えておきましょう。

 

9月・・・日覆不要となりますが、台風など強風に備えます。巣門を漸次縮小していきます。スズメバチ捕獲器を取り付け、スズメバチ対策に万全を期します。秋蜜の入る土地もありますが、内地では給餌して産卵を増進します。蜜原花の種蒔も心がけます。今や蜜源の自己増殖も必須の時代です。

 

10月・・・蜂群の勢力の充実を図り、貯蜜は豊富に持たせ越冬準備に入ります。働き蜂の減少にともない、余分な巣枠は取り除き、巣内を整備し弱群は思い切って合同します。

 

11月・・・転地群は越冬地に移します。貯蜜を充分させて下さい。巣門を縮めて保温に注意し、蜂を密集させて静かに保護します。寒冷地での越冬には巣箱保温カバーなどの準備をします。

 

12月・・・静かに越冬させます。巣箱や養蜂具の手入れをして春の備えをする月です。
一年の成果を省みて新春の夢をたくましくしたいものです。